ぼくのエリ 200歳の少女/冬の猿/ シャネル シャネル

ぼくのエリ 200歳の少女 [DVD]シャネル シャネル[DVD]冬の猿 [DVD]
ぼくのエリ 200歳の少女トーマス・アルフレッドソン/2008年/スウェーデン)★★★★★
すみからすみまでゾクゾクしっぱなしでした。ポーの一族のような血のつながりの関係ではなく、ヴァンパイアとともに生きてきたあのおじさんが切なかった…。ホラーとかヴァンパイアものとかのジャンルではくくれない、けれどきちんとホラー、ヴァンパイアを描けていたと思う。エリとオスカーが話している時の時間が止まったような親密な映像。北欧独特の空気感や美しい色彩、と残酷な描写が上手く合っていた。見せるところと見せないところ。原題は「正しいものを中に入れろ」だそう。映画を観た後でこの言葉を聞くと切なさが増します。最初エリがオスカーを中に入れ、そしてオスカーがエリを中に入れた。『200歳の少女』はどうかと思うけど、『ぼくのエリ』という邦題は悪くないと思う。原作『モールス』も読むつもり。
冬の猿アンリ・ヴェルヌイユ/1962年/フランス)★★★☆☆
どうもこの世界はジャン・ギャバンとベルモンドのために存在してるというか、その他はひとまとめって感じで…ふたりが盛り上がれば盛り上がるほど、冷めてしまった。青髭も今イチで、誰にも魅力を感じなかった。同じくジャン・ギャバンが出てた、マルセル・カルネの『霧の波止場』のパナマの人たちは好きだったなぁなんて…。脇役にも人生があるんだって感じさせて欲しいんだ。でも若かりし頃のシュザンヌ・フロンを観れてうれしかった。彼女はおばあちゃんになってからの方が可愛さが増してるように思う。
シャネル シャネル(1986年/フランス)★★★☆☆
前になにかでココ・シャネルのドキュメンタリーを見たので、だいたい知ってる事ばかりでした。が、いつも記号のようにしか話すところを見たことがないカール・ラガーフェルドが、若い頃ちょっとぽちゃ〜りしていてたくさんしゃべっていたのが興味深かったです。