ブラック・ボックス 記憶の罠/パンズ・ラビリンス/奇跡の海/ベジャール、バレエ、リュミエール

ブラック・ボックス ~記憶の罠~ DTSスペシャル・エディション [DVD]パンズ・ラビリンス 通常版 [DVD]奇跡の海 [DVD]

ブラック・ボックス 記憶の罠(リシャール・ベリ/2005年/フランス)★★★☆☆
すごく気に入った『ぼくセザール10歳半1m39cm』のリシャールベリ監督作品。特にサスペンス全般に興味がないので、そのへんはどうでもいいんですが、映像が凝ってて良かったです。映像で表現する意味がちゃんとある映像で、主人公の心理が細かく伝わってきました。しかもその主人公は混乱しているけど私はその混乱ぶりを混乱せずスッキリ観られました。
パンズ・ラビリンスギレルモ・デル・トロ/2006年/スペイン・メキシコ)★★☆☆☆
血がぶわっと出たり肉体を切られたりする痛い描写は妙にリアルなのに、秘密のノートの絵や苦労して(?)手に入れる鍵や剣など小道具がしょぼいんじゃないかな。『ヒックとドラゴン』のドラゴン図鑑や『秘密の花園』の鍵みたいに、私も手に取りたいと思わせてくれるものはそれだけでワクワクする。あのパンちゃんも、なんか特殊メイクが凝りすぎっていうか中の人が見えるっていうか動きが完全に人間っていうかショッカーの怪人にしか見えん…『牧神の午後』のヌレエフなんて(比べるのも変だけど)身ひとつでちゃんと妖しい半獣に見えるのに。でも、いっぱい賞もらってるそうだから、私の見る目がないだけ。
奇跡の海ラース・フォン・トリアー/1996年/デンマーク)★★★☆☆
どすこい!と、気合いを入れて観ました。始まりが幸せな結婚式ってところで、ロマーヌ・ボーランジェ似の彼女がこれからどこまで落ちていくんだ…とドキドキ。ただあまりに心を鉄板で防御しすぎたせいか、他の監督作品に比べてダメージ…じゃなくてどうしようもなく迫ってくる心の奥に突き刺さるような感情はわいてこなかったです。全てが理解出来たというか、主役の女性も周りの人達にちゃんと認め愛されているし、普通に良い話だったような。あれ?違う?